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INDEX
①『ブラック・ジャック』とは?
1973年から1978年にかけて秋田書店の「週刊少年チャンピオン」に連載された
『ブラック・ジャック』【1】(以降1983年まで不定期掲載)は、数多ある
手塚治虫【2】の作品群においても「後期の傑作」として高い評価を受けている。
全身傷だらけの主人公ブラック・ジャックは、無免許医でありながら天才的な外科技術を持ち、どんな難病や怪我も治してしまう。法外な報酬を要求するので世間からは「悪徳医師」と罵られるが、絶望の淵にあえぐ患者たちは一縷の望みを託して彼に救いを求めることに。ブラック・ジャックは患者の覚悟を見極め、冷酷な表情の下に深い人間愛を隠し、医師として患者に向き合っていく。
医師免許を持つ手塚治虫ならではの経験や医療に対する見識が色濃く反映され、作品全体に手塚特有のヒューマニズムが表現されている。医療の限界や人間の倫理に問いかけ続けたヒューマンドラマであり、人間の本質や現代社会に鋭くメスを入れる「医療マンガの金字塔」といえるだろう。
本作に魅了されたクリエイターによってTVドラマ、オリジナルアニメビデオ、劇場アニメ、アニメTVシリーズなど幾度となく映像化され、連載当時だけでなく今なお多くの人々に世代を超えて感動を与えてきたのである。
②手塚プロダクション取締役 清水義裕さんインタビュー

—— 手塚プロダクションに入社された経緯をお教えください。
清水:はじめはアルバイトでした。1973年に虫プロダクション【3】 が倒産したあと、手塚は「もうアニメはやりません」と言っていたそうですが、その言を翻して、1978年に再びアニメ制作をすることになりました。そのとき制作していたのが、日本テレビ「24時間テレビ」の番組内で放映した『100万年地球の旅 バンダーブック』【4】(1978年8月27日放送)でした。久しぶりのアニメ制作ということで手塚プロダクション【5】では人員を募集していたんですね。当時、僕は苦学生だったので、高待遇につられてアルバイトに応募しました。ただ、入社して最初の数カ月はヒマでしたよ。穴開け機で動画用紙に穴を開ける作業をしたら、あとはお茶を飲んでいるだけ。こんなに楽してお金がもらえるなんて、なんていい仕事だと思っていました(笑)。なぜそれだけヒマだったのかというと、手塚から絵コンテが上がってこなかったからなんです。本当なら、とっくに作画に入っていなくちゃいけない時期だったんですよ。でも、当時の手塚は『ブラック・ジャック』だけじゃなくて『ブッダ』【6】『三つ目がとおる』【7】『ユニコ』【8】『火の鳥』【9】と連載を抱えていて、どうしても身内(手塚プロダクション)の仕事は後回しになる。ようやく絵コンテが上がってきたと思ったら2枚だけ。それをコピーして外注先のアニメスタジオに持っていっても、「これだけしかないの?」って怒られてしまう。あまりにもスケジュールが遅れていたので、そのうち制作担当デスクが恐れをなして逃げちゃった。そうこうするうちに、僕が押し出されるようにアルバイトの筆頭になり、進行の責任者のようになっていったんです。そこから放送開始までの3カ月は大変でしたよ。社内の床に毛布を敷いて、ごろっと3時間ほど寝て、起きたらまた仕事……みたいな感じでした。そんなやり方で、ギリギリ放送に間に合ったんです。

—— 『ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~』【10】の第4話「アニメ地獄」では、『バンダーブック』の制作中、手塚先生からのリテイク(撮り直し)が多かったとのエピソードが描かれていました。
清水:『バンダーブック』にはブラック・ジャックが宇宙海賊の役で出てくるんですけど、その登場シーンが特にリテイクされましたね。「ブラック・ジャックはこんなふうに歩かないんですよ」と言われても、素人だった僕には何が違うのかさっぱりわかりませんでした(笑)。当時はソフト化や再放送の予定もないのに、放送終了後にもリテイクの作業をしましたよ。いまソフトや配信などでみなさんにご覧いただけるのは、そのリテイク後のものです。そのリテイク作業が終わった12月頃から、翌年の24時間テレビに向けて『海底超特急 マリン・エクスプレス』【11】(1979年8月26日放映)の準備が始まりました。企画書とか脚本なんてものはナシ。マンガの新連載のときもそうなんですけど、すべて手塚の頭の中でできあがっているんです。とはいえ、絵コンテがすべて上がってきたのは翌年の7月でしたけどね(笑)。僕は『バンダーブック』や『マリン・エクスプレス』以降も24時間テレビ用のアニメや『火の鳥2722 愛のコスモゾーン』【12】など、手塚プロ制作のアニメに関わっていきました。正式に入社したのは1981年です。アニメのことなどまったくわからない僕に、アニメのなんたるかを教えてくれたのは坂口尚さん【13】でした。
テレビ朝日ドラマプレミアム『ブラック・ジャック』
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—— 今回『ブラック・ジャック』は24年ぶりに実写化されます。手塚プロダクションでは映像化に際して、どのような基準を設けているのでしょうか。
清水:アニメーションと違い、うちでは実写は作れないものですから、テレビ局などからお話をいただいてから許諾をする、という流れですね。僕もシナリオのチェックはしますが、よっぽど公序良俗に反する表現がない限り、こちらから「ああしてほしい」とか「こうしてほしい」と言うことはありません。今度の高橋一生さん【14】が主演するドラマ【15】も同様で、こちらから「50周年だからドラマやりませんか」と企画したわけではなく、お声がけいただいたものなんです。

—— そうした手塚プロダクションの方針は、どのように定まったのでしょうか。
清水:これは、日本の寿司がなぜワールドワイドになったか、という理由と同じなんですよ。それまでの寿司職人は、日本では「飯炊き3年、握り5年」と修行を積むものでしたが、「そうじゃなければ本当の寿司ではない」などと言っていたら、これほど世界的に受容されることはなかったでしょう。アメリカの西海岸でアボカド巻きやカリフォルニアロールなどが生まれて、そうした変化を許容したからこそワールドワイドになったんだと思います。うちのライセンスに対する考え方も、基本はこれと同じ。僕はアボカドとカリフォルニアの名前を取って「アボ・カリ」システムって呼んでるんですけどね(笑)。どんどん(原作から)変えてもらったほうがいい。あたらしいものを次々に作っていってもらったほうがいいと思っています。だから『ブラック・ジャック』も、いろいろな人に料理してもらう。幸いにも手塚の作品は、そのどれもが「名作」と呼べる域に達しているので、「料理したい」という人がたくさん出てきたのでしょう。料理人が「やりたい」というものを「どうぞ」とやってもらうのが手塚プロダクションの方針です。
—— その方針は、いつ頃から定まったのでしょうか。
清水:手塚が亡くなってからすぐに、手塚のマネージャーだった松谷孝征【16】(現・代表取締役社長)らと話し合って決めました。割とすぐ、でしたね。それまでは手塚がいたから「(手塚)先生がやりたいことをやらせてあげよう」という意識で動いていました。しかし、これからはそうはいかない。アニメを作ってセールスするだけではなく、それ以外にも仕事の幅を増やしていかなければいけない。展覧会をやれたり、イベントをやれたり、芝居も作れる、ライセンスの仕事もできる……と。『ブラック・ジャック』がはじめてアニメ化されたとき(1993年)には、もう「作り手に任せる」という方針が定まっていたので、最初の会議のときに「どのエピソードを選ぶかは、出﨑(統)【17】監督次第だよね」と松谷と話したことをおぼえています。出﨑監督は原作にないものをいろいろと取り入れましたが、そこはもう「監督にお任せしよう」と。まあ、1話20ページ前後のものを30分アニメにするには、ちょっと短いという事情もありましたからね。

—— 手塚プロダクションが常に新しい企画にチャレンジをすることにも、そうした方針が影響していますか。
清水:そうですね、常に「先開発」ということを意識しています。DVDにしても配信にしても、新しいメディアが出てきたら、とにかくうちが最初にやるんだ、と。新しいメディアに『ONE PIECE』【18】とか『NARUTO』【19】なんかが参入してきたら、うちは勝てないですから(笑)。いかに先にやっていくか、という発想です。AI技術を駆使して手塚の“新作”を生み出そうとした『ぱいどん』【20】や、『ブラック・ジャック』【21】の新作を生成AIで作るプロジェクトも、そうして生まれました。今、うちのテーマは「コラボ」なので、新しいものづくりはコラボが中心になっています。
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—— 改めて『ブラック・ジャック』の魅力はどこにあるとお考えですか。
清水: 『ブラック・ジャック』は2023年に連載50周年を迎えました。この50年の間、医療の技術はめざましく発展しましたが、作品は古びることがありません。それは、ブラック・ジャックは天才的な外科手術の技術を持っていますが、作品としてはそこを売りにしているわけではなく、その技術を使う人間の方を問うているからです。だから何年経っても古びないんでしょうね。僕が特に好きなのは「オペの順番」という回です。イリオモテヤマネコ、赤ん坊、代議士をどの順番で手術するかが問題になり、ブラック・ジャックは代議士をいちばん後回しにするんですよ。普通だったら代議士を先に……なんて思っちゃうところですけどね。現在ではトリアージ(傷病の緊急度や重症度に応じて治療優先度を決めること)の考え方が一般的になっていますけど、それを40年も前に描いていた。ようやく時代が追いついてきてるんですよ。そうした古びない魅力が、『ブラック・ジャック』にはあると思うんですよね。ですから、何か新しいものを作るときは前述した「アボ・カリ」の精神ですが、それと並行して、全集でも配信でも電子書籍でも、手塚の原作はいつでも読める状態にしておくことも大事なんです。やはりそこが原点ですから。手塚の描いた原作に触れてもらえれば、と思っています。
プロフィール
清水 義裕(しみず よしひろ)
株式会社手塚プロダクション取締役。
大学在学中の1978年、手塚プロダクションにアニメーション制作のアルバイトとして勤務。『100万年地球の旅 バンダーブック』(78)などの制作進行や映画『火の鳥2772 愛のコスモゾーン』(80)の演出助手として、手塚治虫の映像制作を補助する。1981年、大学卒業と同時に同社に入社。版権部にて著作権を学び、プロデューサーとしてプロダクションの各種契約業務に係わる。1989年手塚治虫没後、プロダクションディレクターを、1999年より著作権事業局長を務め、映像、事業、海外、出版、商品化、著作権等のプロダクション業務全般の管理を担当。2018年4月より取締役に就任。
③『ブラック・ジャック』主演:高橋一生で24年ぶりにドラマ化!
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医療とは何か――そんな根源的な問いに深くメスを入れながら、時に厳しく、時に優しく…人の生き方に真正面から向き合うエピソードを次々と紡いできた手塚治虫の名作漫画『ブラック・ジャック』。
法外な治療費と引き換えに、どんな手術も成功させる無免許の天才外科医ブラック・ジャック――コロナ禍を経て医療の在り方がふたたび問われる今、原作から厳選した有名エピソードを凝縮し、その真髄をぐっと掘り下げていきます。
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主演ブラック・ジャックを務めるのは、高橋一生。高橋は「正直なところお話を頂いた時は、自分に出来るのかと思いました。幾ら彼の矜持や人情、生に対する思いが好きであっても、いざ自分が演じるとなれば、当たり前ですが話はまったく別です。好きというだけではどうしても成立しない何かがあると思うからです」と、素直な心境を吐露しています。
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脇を固める豪華キャスト陣も話題に。ピノコ役の永尾柚乃、ブラック・ジャックのライバル・キリコ役の石橋静河の他、松本まりか、奥田瑛二、橋爪功ら実力派俳優が集結。主題歌は竹原ピストルの新曲「一夜」が起用されています。監督・城定秀夫、脚本・森下佳子、ビジュアルコンセプト/人物デザイン監修/衣裳デザイン・柘植伊佐夫――錚々たる鬼才クリエイターたちも参戦しています。
大反響を呼び放送が待たれる本作が、いよいよ6月30日(日)夜9時に放送いたします。
ドラマ情報
テレビ朝日ドラマプレミアム『ブラック・ジャック』
6月30日(日)よる9時~10時54分(テレビ朝日系)
©テレビ朝日/東映
出演
高橋一生 石橋静河 井之脇海 永尾柚乃 山中崇 山内圭哉 味方良介 早乙女太一 千葉哲也 玉置孝匡
宇野祥平 松本まりか 竹原ピストル
奥田瑛二 橋爪功
スタッフ
原作:手塚 治虫『ブラック・ジャック』
脚本:森下 佳子
音楽:大間々 昂
ビジュアルコンセプト・人物デザイン監修・衣裳デザイン:柘植 伊佐夫
造形・特殊メイク:松岡 象一郎
監督:城定 秀夫
制作:テレビ朝日、東映
HP & SNS
◆ホームページ:
https://www.tv-asahi.co.jp/bj/
◆X(旧Twitter):
@blackjack_asahi
◆Instagram:
@blackjack.tvasahi
④『ブラック・ジャック』映像化の歴史
『ブラック・ジャック』は手塚マンガのなかでも「映像化された回数」ではトップクラスに位置する。原作が連載中の1977年にはじめて映像化された映画
『瞳の中の訪問者』①【22】を皮切りに、さまざまなジャンルで映像化されてきたが、主としては実写作品とアニメ作品に大別できるだろう。
このうち手塚治虫の生前に制作された映像化作品は『瞳の中の訪問者』とドラマ
『加山雄三のブラック・ジャック』③【23】の2作品である。実写作品では誰がブラック・ジャック役を演じるのか気になるところだが、歴代の主演は
宍戸錠【24】、
加山雄三【25】、
隆大介【26】、
本木雅弘【27】、
岡田将生【28】の5人。常に葛藤し続けるブラック・ジャックの内面を表現するために、ネームバリューがあるだけでなく演技力の確かな俳優がキャスティングされてきたのだろう。原作に独自の解釈や新しい要素を加えつつ、役者の持つ魅力でブラック・ジャックという稀代のアンチ・ヒーローの実像に迫ろうとアプローチしているのが実写作品の特徴といえる。
アニメ作品に目を移すと、シリーズものとしては
出﨑統監督版④【29】と
手塚眞監督版⑩【30】がある。丸みを帯びた手塚タッチの原作に対し、出﨑版は劇画調でキャラクターデザインをした。さらに止め絵と光彩の演出を組み合わせた出﨑統特有の演出技法が冴え渡り、原作の持つハードボイルドな面を強く打ち出した作品に仕上がっている。また、ブラック・ジャックの声優には
大塚明夫【31】が起用され、以降も「ブラック・ジャックといえば大塚明夫」の方程式が確立されるほどのハマリ役となった。
もう一方の手塚眞版は、原作の魅力にフォーカスしたつくりになっている。
手塚治虫の長男・眞【32】による監督シリーズは「手塚のDNA」を色濃く受け継いでおり、ストーリーもキャラクターのタッチも原作に忠実だ。しかし、各話ごとにピノコのキャラクターデザインを変えたり、続編となる
『ブラック・ジャック21』⑩-4【33】では1話完結ではない連続シリーズものとして構成したりと、一見するとオーセンティックな仕上がりに見せかけて実験的なことにも挑戦している。このようにアニメ版は、監督の作家性が強く打ち出されているのが特徴といえよう。
このほかにも、
宇多田ヒカル【34】がピノコ役を演じて話題になった
インターネットアニメ版⑨【35】や、出﨑統の薫陶を受けた
桑原智【36】・
西田正義【37】による
オリジナルビデオアニメ版④-8【38】など、さまざまなバリエーションが存在する。
『ブラック・ジャック』の映像化作品はそれぞれに異なる魅力があり、原作の持つ深いテーマとキャラクターの魅力を活かしつつ、独自性のある物語を提供し、その都度原作の枠組みを拡張してきた歴史がある。24年ぶりに実写化される2024年のTVドラマ版『ブラック・ジャック』でも、新しいブラック・ジャック像を期待するとともに、決して古びることのない原作の魅力の再発見にも期待を寄せたい。
『ブラック・ジャック』映像化関連略年譜
※青字は実写化作品、オレンジ字はアニメ化作品
発表年月
実写・アニメ識別 など
『作品タイトル』
1973
1973.11
原作漫画連載開始(「週刊少年チャンピオン」にて)
『ブラック・ジャック』
1977.11.26
①
実写映画_宍戸錠版 公開
『瞳の中の訪問者』
1978.8.27
②‐1
※別作品アニメTVSP1放送/BJ出演
『100万年地球の旅 バンダーブック』
1978.9
原作漫画連載終了。以降不定期掲載に移行
『ブラック・ジャック』
1979.8.26
②‐2
※別作品アニメTVSP2放送/BJ出演
『海底超特急 マリン・エクスプレス』
1980
1980.3.15
②‐3
※別作品アニメ映画公開/BJ出演
『火の鳥2772 愛のコスモゾーン』
1981.1.8‐4.9
③
実写TVドラマ_加山雄三版 #1‐13放送
『加山雄三のブラック・ジャック』
1981.8.23
②‐4
※別作品アニメTVSP3放送/BJ出演
『ブレーメン4 -地獄の中の天使たち-』
1983.1
原作漫画終了(全243話)
『ブラック・ジャック』
1989.2.9
(手塚治虫先生ご逝去)
1993
1993
④‐1
アニメOVA_出﨑統監督版 #1-3 リリース
『ブラック・ジャック』
1995
④‐2
アニメOVA_出﨑統監督版 #4‐5 リリース
『ブラック・ジャック』
1996
⑤
アニメ_施設用 京都駅ビル手塚治虫ワールド内上映
ブラック・ジャック
1996
④‐3
アニメOVA_出﨑統監督版 #6 リリース
『ブラック・ジャック』
1996.4-6
⑥
実写ビデオドラマ_隆大介版 #1-3 リリース
『ブラック・ジャック1、2、3』
1996.11.30
④-4
アニメ映画_出﨑統監督版 公開
『ブラック・ジャック 劇場版』
1998
④-5
アニメOVA_出﨑統監督版 #7 リリース
『ブラック・ジャック』
1999
④-6
アニメOVA_出﨑統監督版 #8 リリース
『ブラック・ジャック』
2000
2000
④-7
アニメOVA_出﨑統監督版 #9‐10 リリース
『ブラック・ジャック』
2000.3
⑦
アニメOVA_セット商品用 リリース
『ブラック・ジャック 空からきた子ども』
2000.3.31
⑧-1
実写TVSP_本木雅弘版 #1放送
『ブラック・ジャックⅠ』
2000.9.29
⑧-2
実写TVSP_本木雅弘版 #2放送
『ブラック・ジャックⅡ』
2001.8.1
⑨
アニメオリジナル配信用 #1-12 配信
『ブラック・ジャック』
2001.9.29
⑧-3
実写TVSP_本木雅弘版 #3放送
『ブラック・ジャックⅢ』
2003.12.22
⑩-1
アニメTVSP_手塚眞監督版 放送
『ブラック・ジャック スペシャル~命をめぐる4つの奇跡~』
2004.10.11‐2006.3.6
⑩-2
アニメTVシリーズ_手塚眞監督版1 #00‐61放送
『ブラック・ジャック』
2005.12.17
⑩-3
アニメ映画_手塚眞監督版 公開
『ブラック・ジャック ふたりの黒い医者』
2005.12.17
アニメ映画『Dr.ピノコの森の冒険』(併映)公開
『Dr.ピノコの森の冒険』
2006.4.10‐9.4
⑩-4
アニメTVシリーズ_手塚眞監督版2 #1‐17放送
『ブラック・ジャック21』
2006.7.17
⑩-2
アニメTVシリーズ_手塚眞監督版1 未放送分 放送
『ブラック・ジャック 秘蔵版』
2009‐2013
※関連漫画連載
『ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~』
2011
2011.4.23
⑪
実写TVSP_岡田将生版 放送
『ヤング ブラック・ジャック』
2011.12.16
④-8
アニメOVA #11-12 リリース
『ブラック・ジャックFINAL』
2013
※関連漫画実写TVドラマSP放送
『神様のベレー帽~手塚治虫のブラック・ジャック創作秘話~』
2024
2024.6.30
⑫
実写TVSP_高橋一生版 放送
『ブラック・ジャック』
作品紹介
①実写映画_宍戸錠版(『瞳の中の訪問者』)
1977年11月26日に東宝系で公開された映画。監督は大林宣彦。BJ役は宍戸錠。原作さながらのメイクと衣装で登場。手塚治虫氏には不評だったというが、宍戸錠のダンディさと迫力が光る。
②NTV「24時間テレビ」用アニメSP/アニメ映画『火の鳥2772愛のコスモゾーン』
手塚プロダクション清水氏も制作に関わった1978年~1981年に放送・公開されたアニメーション作品群。いずれも手塚治虫が総指揮または総監督を務める。どの作品にも重要な役どころでBJがゲスト出演しており②‐1と3は伊武雅之(現・伊武雅刀)が、②‐2と4は野沢那智が声を担当している。全て配信にて観賞可能。
③実写TVドラマ_加山雄三版(『加山雄三のブラック・ジャック』)
1981年1月から4月にかけてNET(現・テレビ朝日)系で全13話が放送された連続テレビドラマ。BJ役は加山雄三。普段は顔の傷もなく明るい画廊主人だが、手術に際してBJの姿になるという設定。この設定に放送当時かなり面食らった。脚本は後に大河ドラマ『独眼竜政宗』を生むジェームズ三木。
④アニメ_出﨑統監督版
監督・出﨑統、キャラクターデザイン・杉野昭夫の虫プロ出身名コンビによるシリアスでハードタッチなシリーズ。1993年から2000年にかけOVA10作と1996年に劇場版1作が発表された。この作品でBJ役に大塚明夫が起用され、以来ずっと演じ続けている。出﨑監督の没後、後継スタッフにより2011年に第11・12作が発表された。全て配信にて観賞可能。
⑤アニメ_施設上映用
1996年から2011年まで京都駅ビルにあった「KYOTO手塚治虫ワールド」で上映されていた約10分の短編。原作「おばあちゃん」をアニメ化。配信にて鑑賞可能。
⑥実写ビデオドラマ_隆大介版
1996年4月から6月にわたり3か月連続で全3作がリリース。監督は小中和哉。BJ役は隆大介でクールでアンダーな“ダークヒーロー”的なイメージ。1作目は大病院の新米医師・辰巳(演・香川照之)の視点で描かれ、BJ に出会い影響を受けていくことを通して、BJの人物像が描き出される。
⑦アニメOVA_セット商品用(『ブラック・ジャック 空からきた子ども』)
2000年にセット商品向けに制作された短編だが、現在は配信で鑑賞可能。数々の作品で作画監督や原画を担当するアニメーター・瀬谷新ニが監督・作画監督を担当。キャラクターは原作に非常に近く、物語も密度高く構成されている。本作のモチーフは、原作発表直前の1976年9月6日にソヴィエト連邦軍現役中尉が最新鋭のミグ25迎撃戦闘機で函館空港に強行着陸した事件だと考えられる。
⑧実写TVSP_本木雅弘版
2000年3月~2001年9月の間に全3話を放送。BJ役の本木雅弘は、シャープかつシリアスな面とユーモラスな両面を無理なく一体化させた。監督は堤幸彦。ミステリーで物語を引っ張りながら、原作のエッセンスやエピソードを組込んでいく構成が見事。また、ピノコ役に双子の少女を配し、同時に同じセリフをしゃべらせることで“ただの少女ではない”ことを感覚的に理解させている。配信にて鑑賞可能。
⑨アニメオリジナル配信用
2001年8月から全12話が配信されたオリジナルのフラッシュアニメ。1話15分程度の短編。フラッシュアニメなので動きや演出に制約があるが、BJ役は大塚明夫なので違和感なく鑑賞できる。原作の傑作エピソードをきちんと映像化している。ピノコを宇多田ヒカルが演じたことも話題に。配信にて観賞可能。
⑩アニメTVSP&シリーズ&映画_手塚眞監督版
手塚治虫の長男でビジュアリストの手塚眞が監督を務めたアニメ版は、2003年12月から2006年9月まで様々な形で制作・発表された。キャラクターもストーリーも基本的には原作の持つ印象を大事にしているのが特徴。中でもTVシリーズは「21」と合わせて80本もありBJの世界を存分に堪能できる。全て配信にて観賞可能。
⑪実写TVSP_岡田将生版(『ヤング ブラック・ジャック』)
2011年4月23日にNTV系で放送されたドラマ。設定を微妙に調整することで、本間丈太郎による間黒男の生還、タカシの皮膚提供、黒男が医師を目指す動機、独自の倫理観と覚悟の所在――をスピーディに描き出す快作。現在第一線で活躍する俳優たちの若き姿も魅力。中でも本間丈太郎を演じた市村正親は、このキャスティングしかありえない!と感じさせるハマり役。
⑫実写TVSP_高橋一生版
2024年6月30日(日)21時よりテレビ朝日系で放送が予定されているドラマ。高橋一生がBJを演じる。
※配信情報は2024年6月28日現在のもの